2026年に入った現在も、JTは「新規投資の凍結」「マーケティング活動の停止」という従来の方針を崩していません。ロシア現地法人は外部からの資金流入を断たれ、現地で稼いだ資金のみで自活する「独立採算・自立運営」の形態をとっています。
一方で、欧米のたばこ大手ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)やインペリアル・ブランズが現地経営陣へのマネジメント・バイアウト(MBO)などを通じて名目上の撤退を完了させたのに対し、フィリップモリス・インターナショナル(PMI)やJTは依然として現地資産を保有したままです。
経営陣はロシア事業の分離や現地事業の譲渡を含むあらゆる選択肢を検討し続けているものの、ロシア当局の規制強化によって身動きが取れない膠着状態が続いています。事業を手放せば巨額の減損損失を計上せざるを得ず、維持し続ければ国際的な風当たりが強まるという、極めて難易度の高い経営判断が今も突きつけられています。