海の中道海浜公園の広大な敷地内に誕生した「INN THE PARK 福岡」は、従来のアウトドア空間の概念を根本から揺るがした。建築家の隈研吾氏らが関わる洗練されたデザイン思考が随所に散りばめられ、昼間は公園の緑に溶け込み、夜になると幻想的に発光する球体テント群が、訪れる者を異世界へと誘う。
公園を「夜まで愉しみ、そのまま泊まれる場所」へと刷新した試みは、公共空間のあり方に一石を投じた。夜の静まり返った公園を独占し、心地よい海風を感じながらレコードの音色に耳を傾けるひとときは、他では味わえない特別感に満ちている。都市と自然の境界線を美しく描き直すこの場所は、デザインと観光が交錯する最前線だ。