山尾氏の政治キャリアを語る上で欠かせないのが、全国屈指の激戦区として知られた「愛知7区(瀬戸市、大府市、尾張旭市、豊明市、日進市、長久手市、愛知郡)」での死闘です。ライバルである自民党の鈴木淳司氏とは、これまで計4回にわたって雌雄を決してきました。
2009年の第45回総選挙では、巻き起こった政権交代の熱風に乗り、初出馬ながら鈴木氏を大差で破って初当選を果たします。しかし、民主党への失望が頂点に達していた2012年の総選挙では情勢が一変しました。新人候補への厳しい逆風を跳ね返せず、約3万票の大差をつけられて完敗(落選)。これが山尾氏にとって生涯唯一の選挙敗北となります。
浪人生活を経て2014年衆院選で見事にリベンジを果たした彼女でしたが、最大の試練は2017年に訪れました。後述する弁護士・倉持麟太郎氏との不倫疑惑報道直後、民進党を離党して挑んだ第48回衆議院議員総選挙です。逆風が吹き荒れる完全アウェーのなか、完全無所属で出馬した山尾氏は、地道な辻立ちと政策対話を徹底。結果は得票差わずか834票という、全国最薄氷の超激戦を制して当選を勝ち取りました。この選挙結果は、スキャンダルを抱えながらも強固な無党派層や女性層の支持を集めた稀有な例として、今も選挙史に刻まれています。