「トー横のハウル」と呼ばれた人物の本名は小川雅朝。1989年生まれで、事件当時は32歳でした。アニメ映画の美青年キャラクターを連想させる「ハウル」という通称を名乗り、派手なファッションと整った容姿、巧みな弁舌で、歌舞伎町のTOHOシネマズ周辺にたむろする行き場を失った未成年たち――いわゆるトー横キッズたちの懐へ急速に入り込んでいきました。
ハウルの経歴を辿ると、過去にはホストクラブでの勤務経験や飲食関連の仕事に携わっていたとされています。夜の街の力学や若者の心理を熟知していた彼は、SNSや動画配信を巧みに活用して自らの存在をセルフブランディングしていきました。孤独を抱える家出少女や若者たちに対して「親身に話を聞いてくれる頼れる兄貴分」としてのキャラクターを演じ分け、急速に界隈での発言力を強めていったのです。