連載当時から現在に至るまで、読者コミュニティやSNS上において、プフは「ハンターハンターで最も嫌いなキャラ」「うざい」という声と、「物語の悪役として最高峰の完成度」という絶賛の評価に真っ二つに分かれています。なぜこれほどまでに読者の神経を逆撫でしたのか、その実態を検証します。
読者がプフに対して強烈な嫌悪感・苛立ち(「うざい」)を覚えた主な理由は以下の3点に集約されます。
- 過剰な感情劇と狂言じみた独白:頻繁にバイオリンを取り出しては「ああ……王……!」と号泣・陶酔し、読者のテンポを乱すほどの芝居がかったリアクションを繰り返したこと。
- 徹底した陰湿さと欺瞞:ピトーやユピーが正々堂々と強敵と対峙したのに対し、プフは終始コムギへの騙し討ち、記憶喪失になった王への嘘と情報隠蔽など、陰湿な暗躍に終始したこと。
- 読者が共感するメルエムとコムギの絆の破壊者:多くの読者が固唾を呑んで見守った「メルエムとコムギの尊い関係性」を、最も冷酷に引き裂こうとした張本人であったこと。
しかし、批評的見地から見れば、この「読者から本気で嫌悪される」ことこそが作者・冨樫義博氏の卓越した作劇の証明です。プフが必死になればなるほど、メルエムの人間的成長とコムギとの純愛が際立ち、物語の緊張感は限界まで高まりました。単なる悪党ではなく、「忠義という名の独善」に狂っていく哀しき怪異として、プフは読者の心に消えない爪痕を残したのです。