1990年代、日本のテレビ放送業界はまさに熱気の頂点にあった。コンプライアンスの締め付けが緩やかだった当時、日曜の昼下がりに放送されていた『スーパーJOCKEY』は、実験的かつ過激な企画で視聴率を牽引する怪物番組だった。その中心に君臨していたのが、希代のエンターテイナーであるビートたけしだ。
ビートたけしが仕掛ける予測不能なアドリブと、容赦ないツッコミ。混沌が渦巻くスタジオで、ひと際異彩を放つコーナーが誕生した。水着姿で真面目にニュースを読み上げる「ビキニキャスター」である。お茶の間が凍りつくか大笑いするかのギリギリの境界線を攻めたこの演出は、当時のバラエティ番組ならではのダイナミズムを象徴していた。