世界最大の消費大国アメリカでも、期限表示を巡る混乱は長年放置されてきた。全米でバラバラだった表示ルールにメスを入れたのがアメリカ食品医薬品局 (FDA)だ。
前長官のロバート・M・カリフ氏らが主導してきた表示標準化イニシアチブは、全米の食品流通産業に巨大な地殻変動をもたらした。米国内で年間数百万トンに達する食品ロスの大半が、消費者が「Best if Used By」と「Expires On」を取り違えてパニック廃棄していることに起因していたからだ。
FDAは食品業界に対し、品質に関する表示は「Best if Used By」に、安全性に関する真の失効日のみを「USE By / Expiration Date」に集約するよう標準化を強力に要請。これによりサプライチェーン全体での在庫破棄コスト削減と、消費者の誤解防止が同時に進められている。