桟橋(さんばし)は、港湾法上の分類において「係留施設(船舶をつなぎとめるための施設)」に位置づけられています。最大の特徴は、海岸や河岸などの陸地から水上に向けて骨組みを張り出し、先端や側面で船を係留して人や貨物の積み下ろしを行う点にあります。
英語圏では構造や形状によって呼び分けられており、観光地などで海に長く突き出た木製・鉄骨製の突堤状桟橋は「Pier(ピア)」、港湾の防波・係留を兼ねた石造・コンクリートの突堤は「Jetty(ジェティ)」、浮力を利用した船着き場は「Floating dock(ポンツーン)」と表記されます。
桟橋が果たす主な役割は以下の通りです。
- 安全な乗降・荷役の確保:水深が浅い海岸線から、大型船が喫水を確保できる深さの水域まで通路を伸ばす。
- 潮流・波浪の通過:埋め立て構造と異なり、支柱の間を水が通り抜ける(透過性構造)ため、水流を遮らず周辺環境への影響を抑制する。
- 軟弱地盤への適応:大規模な埋立工事が困難な海底地盤でも、杭打ち工法などを活用して迅速に建設できる。