ジンクスのロマンに浸る一方で、現実の皮膚科学が指し示す事実は極めて冷静だ。テレビやメディアでも活躍する美容皮膚科医の友利新氏らが警鐘を鳴らす通り、ニキビの発生原因は皮脂の過剰分泌、毛穴の詰まり、そしてアクネ菌の繁殖という明確な生理現象に基づいている。
日本皮膚科学会や日本美容皮膚科学会のガイドラインによれば、ニキビができる位置には医学的な理由が存在する。たとえば「思いニキビ」とされるおでこは、皮脂腺が密集するTゾーンであり、ホルモンバランスの乱れや無意識の刺激で容易に炎症を起こす。また「思われニキビ」とされるあごや口周りは、大人のホルモン変動、ストレス、手で触る癖や摩擦が主な原因だ。右頬や左頬のニキビも恋の結末ではなく、寝具の衛生状態やスマートフォンの接触、洗顔料のすすぎ残しといった物理的刺激が主因であることが科学的に証明されている。