重い鉄扉の奥で、彼女は何を考えているのか。死刑が確定した受刑者の日常は、外部との接触が著しく制限される。本来であれば社会との接点を奪われ、静かに贖罪の時を過ごすはずの場所だ。しかし、木嶋佳苗死刑囚にとって拘置所は、新たな支援者を獲得し、自らの存在感を誇示するための舞台に過ぎなかったのかもしれない。
最初に彼女と獄中結婚を果たしたのは、支援者の男性だった。その後も養子縁組や離婚、そして再婚を繰り返し、苗字を変え続けた。驚くべきは、彼女と婚姻関係を結んだ男性たちの多くが、事件前からの知り合いではない点だ。手紙のやり取りや、ほんの数分の面会。限定されたコミュニケーションの中で、彼女は相手の承認欲求や庇護欲を巧みに刺激し、確固たる主導権を握っていった。