剪定で取り返しのつかないミスを避けるためには、育てている品種が「夏果専用種」「秋果専用種」「夏秋兼用種」のどれに該当するかを正確に把握しなければなりません。イチジク夏果と秋果の剪定違いは、果実が「前年に伸びた枝(前年枝)」につくのか、「その年の春に伸びる新しい枝(当年枝)」につくのかという点に集約されます。
日本国内で最も広く流通している「桝井ドーフィン」や「蓬莱柿(ほうらいし)」、「ビオレソリエス」などの秋果用品種では、イチジク秋果専用種の強剪定が極めて有効です。秋果は春から新しく伸びた枝の各節に次々と実をつけるため、冬の間に前年枝を根元からバッサリ切り戻しても、春に力強い新梢が発生して大粒の果実が鈴なりになります。
一方、「ビオレ(フランス白)」などの夏果専用種や、「ドーフィン(兼用扱い)」「バナーネ」などの兼用種で初夏の収穫を狙う場合は、強剪定を行わず、前年枝の先端にある充実した芽を残す「間引き剪定」や「弱剪定」にとどめる必要があります。作業カレンダーにおけるイチジク強剪定の適期は、樹液の流動が始まる直前かつ寒気のピークが過ぎた2月上旬から3月上旬です。このイチジク冬剪定の最新詳細まとめに従い、適切なタイミングを見極めてハサミを入れましょう。