注文住宅やリノベーションの打ち合わせにおいて、エアコンの設置位置は間取りや内装デザインが決まった「最終盤」に機械的に決められるケースが目立ちます。設計士や営業担当者が「とりあえずこの壁に付けておきますね」と図面にプロットした記号を、施主が深く疑わずに承認してしまうことが、悲劇のプロローグとなっています。
大手ハウスメーカーの元現場監督や設計有資格者への取材によると、エアコン位置のトラブルは主に以下の4つの要因に集約されます。
第一に、エアコン家具干渉レイアウトの問題です。引き渡し後に大型の冷蔵庫や背の高い食器棚、カーテンレールを設置した際、室内機のフラップが開かなかったり、フィルター掃除用のカバーが壁や家具に当たって開けられなくなったりする事例が多発しています。室内機本体の寸法だけでなく、「メンテナンス時に必要な周囲の離隔距離(上下左右5〜10cm以上)」を計算に入れていないことが原因です。
第二に、エアコン専用コンセント位置失敗とエアコン配管穴位置後悔です。室内機の上部にコンセントを設置してコードを目立たなくさせる工夫が流行していますが、プラグの抜き差しが困難になったり、配管スリーブ(穴)の位置が筋交いや構造用金物と干渉して本体が図面より20cmも下がり、圧迫感を生むケースが散見されます。