では、SNSで話題を集めているあの犬たちの正体は何なのか。取材を進めると、いくつかの現実的なパターンが浮き彫りになってきた。
第一に、他犬種との誤認だ。例えば「ニューファンドランド」のブラック個体や、「ブラック・ロシアン・テリア」、あるいはスペイン原産の「ピレニアン・マスティフ(暗色の斑が大きく入る個体)」など、大型・超大型犬には黒い毛色を持つ魅力的な犬種が多数存在する。これらが知識の浅い投稿者によって「ピレニーズ」と誤記されたまま拡散されているケースが多い。
第二に、意図的なクロスブリード(交配)である。グレート・ピレニーズとニューファンドランドを掛け合わせた通称「ニューフィピレ(Newfypyr)」などは、両親の遺伝子によって黒く大きな体躯を持つ。これらは魅力的な犬ではあるが、決して「純血のグレート・ピレニーズ」ではない。