暴力団を抜ければ、それで一件落着というわけではない。元組員の前には「5年ルール」という巨大な壁が立ちはだかる。組織を離脱してから少なくとも5年間は、暴力団関係者と同等に扱われ、社会的なインフラを利用できない。このルールが、多くの元組員を再び犯罪の道へと引き戻す要因になっていると研究会は指摘する。
「足を洗っても、まともな仕事に就けない。アパートも借りられない」。研究会が実施した元組員へのインタビューには、悲痛な叫びが並ぶ。社会的な受け皿がないまま組織だけを壊滅させた結果、行き場を失った元組員たちが孤立し、新たな治安上のリスクとなっている現実がある。