東北を訪れた旅行者や、上京してきた東北出身者との会話で、最も頻繁にコミュニケーションの「ズレ」を引き起こすのが、地元では共通語だと思い込まれている頻出語彙です。ここでは、日々の暮らしに深く根ざした東北弁日常会話まとめおよび東北弁挨拶一覧として、主要な語彙を東北弁標準語変換の対照形式で整理しました。
とくに他県民を困惑させる筆頭格が「いずい(居ずい)」です。宮城県を中心に福島や岩手でも広く使われるこの言葉は、「服のタグがチクチクして落ち着かない」「靴の中に小石が入って違和感がある」「場の空気に馴染めず居心地が悪い」といった、身体的・精神的な不快感や収まりの悪さを完璧に表現する言葉です。標準語には完全に一致する単一の訳語が存在せず、一度この便利さを知った他県出身者が「いずいを使わずにどう表現すればいいのか分からない」と頭を抱えるケースが後を絶ちません。
実生活で役立つ「東北弁一覧」の代表例は次の通りです。
【生活動作・状態を表す東北弁】
・投げる(なげる):捨てる(例:「そのゴミ投げといで」=そのゴミを捨てておいて)
・こわい:疲れた、身体がだるい(例:「今日は一日歩いてこわいじゃ」=今日は疲れたよ)
・うるかす:水に浸しておく(例:「お茶碗うるかしといて」=茶碗を水に浸けておいて)
・おがる:成長する、大きくなる(例:「めんこい子がおがったな」=可愛い子が大きくなったね)
・かます:かき混ぜる(例:「鍋ばよくかましてけろ」=鍋をよくかき混ぜてください)
【東北弁挨拶一覧と日常の掛け声】
・おはよござりす / おはよがんす:おはようございます(宮城・岩手などの丁寧な朝の挨拶)
・お疲れ様でがんす:お疲れ様です
・ごめんくだせ / お邪魔すます:こんにちは、ごめんください(他家を訪問した際)
・まんま食ったが?:ご飯は食べたかい?(相手への気遣いを示す定番の挨拶)