申請書類を提出したものの、保険者から「不支給決定」が下りてしまうケースも実在する。その最大の要因は、書類上の「労務不能理由」の曖昧さだ。単に「不妊治療のため」と記載されているだけでは、単なる通院都合の自主休職と判断され審査を通らない恐れがある。社会保険労務士などの専門家も指摘するように、診断書や申請書の医師意見書欄には、具体的な症状や労務に支障をきたしている医学的根拠を明確に記してもらう必要がある。
社会保障分野の視点からも、審査を行う保険者は「就労が客観的に不可能であったか」を厳格に確認する。例えば「OHSSに伴う激しい腹痛および腹水貯留」「採卵・移植後の重度の体調不良」「治療に伴う著しい精神的抑鬱状態」など、どのような状態が理由で勤務に耐えられなかったのかを主治医に明記してもらうことが不支給を回避する鉄則だ。会社側との調整も含め、事前に必要書類の記載内容をしっかり確認しておく姿勢が求められる。