福岡市交通局の公式データや現地の動線構造を精査すると、博多駅における「乗り場までの移動時間」に無視できない構造差があります。博多駅の地下空間は巨大化しており、新幹線やJR在来線を下車してから地下鉄の改札をくぐり、列車ドアの前に立つまでのタイムロスは路線ごとに異なります。
空港線のホームは地下2階に位置しており、JR博多駅の「博多口」側コンコースから直通階段・エスカレーターを下れば約2分でホームに到達できます。JR在来線の中央改札口や博多口改札を利用した乗客にとっては、最短の歩行距離で乗車可能です。
一方、七隈線のホームは地下4階(深度約24メートル)の大深度に位置しています。JR博多駅の新幹線改札(筑紫口側)や在来線地下改札からの連絡通路には動く歩道が設置され、直線的で洗練された動線が確保されているものの、改札階からホーム階までエスカレーターを乗り継ぐだけで実質4〜5分を要します。
現地での実測調査でも、新幹線を降りてから「七隈線で天神南駅へ向かった場合」と「空港線で天神駅へ向かった場合」では、博多駅ホーム到着までの時間差が約2分半生じ、電車乗車時間の差(約2分)を完全に相殺する結果が確認されています。新幹線の車内で過ごした直後で荷物が重い場合や、博多口側の商業施設から向かう場合は、空港線ホームへ向かう方が体感的な負担が少なくなります。