国家試験で頻出の引っかけポイントが「間脳視床下部」と「下垂体」の役割分担、そして「前葉」と「後葉」の発生学的違いです。
体内の内分泌系において、間脳視床下部は最高中枢(司令塔)として機能します。視床下部から「放出ホルモン」や「放出抑制ホルモン」が分泌され、それが下垂体前葉に届くことで前葉ホルモンの分泌がコントロールされます。
注意すべきは下垂体後葉の仕組みです。後葉から分泌されるホルモンは以下の2つしかありません。
- バソプレシン(ADH / 抗利尿ホルモン):腎臓の集合管での水再吸収促進、血圧上昇
- オキシトシン:子宮筋収縮、乳腺の筋上皮細胞収縮(射乳)
後葉ホルモンの覚え方は「後悔(こうかい)して押す場所(ばしょ)」(後=後葉、押す=オキシトシン、場所=バソプレシン)や、「後葉はおばさん(オ=オキシトシン、バ=バソプレシン)」が明快です。
ここで絶対に覚えておくべき重要事実は、後葉ホルモンは「視床下部の神経分泌細胞」で合成され、下垂体後葉には貯蔵されているだけという点です。下垂体前葉が自ら細胞でホルモンを産生する腺組織であるのに対し、後葉は神経組織の一部が伸びてきた構造をしています。この違いは試験で極めて高い確率で狙われます。