首都圏有数の混雑地帯を管轄する東口交番。その背後には、警視庁のみならず警察庁をも巻き込んだ、現代日本の警察機構全体が直面する大きな課題が存在する。SNSを通じた突発的な群衆の形成や、暗躍する特殊詐欺グループの流動化など、街頭で発生する犯罪の性質はここ数年で劇的に変化した。従来の警備・警戒態勢だけではカバーしきれない現実が、最現場に重くのしかかっている。
警察庁が推進する防犯カメラネットワークの高度化やAI解析技術の導入が進む一方で、最終的に現場で市民や容疑者と対峙するのは交番勤務の警察官だ。過度な緊張と疲弊が現場を蝕む中、体制の抜本的見直しを求める声は警察組織内部からも上がり始めている。現場の知られざる真相は、行政と警察組織全体が対応を迫られている現代的な課題そのものを映し出している。