定期試験や個別入試の史料問題で狙われるのが、5世紀末に沈約(しんやくい)が編纂した中国の歴史書『宋書(そうじょ)』倭国伝です。特に478年、倭国王「武」が宋の順帝に送った国書(上表文)は史料問題の定番中の定番となっています。
【武の上表文・重要抜粋】
「昔より祖禰(そでい)躬(みずか)ら甲冑を貫き、山川を跋渉(ばっしょう)して、寧処(ねいしょ)に遑(いとま)あらず。東は毛人を征すること五十五国、西は衆夷を服すること六十六国、渡りて海北を平ぐること九十五国……」
この史料で問われる重要ポイントは次の3点に集約されます。
1. 国内統一の進展:東の「毛人(蝦夷)」、西の「衆夷(熊襲・隼人など)」を征服し、ヤマト政権が九州から関東に及ぶ広範囲を平定した実績をアピールしている点。
2. 対外情勢の主張:「海北を平ぐること九十五国」と述べ、朝鮮半島への軍事介入と自らの正当性を主張している点。
3. 対高句麗の敵対心:「道義のない高句麗が交通を遮断している」と激しく非難し、中国皇帝の後ろ盾を求めている点。
この文面を見たら即座に「478年」「倭国王 武(雄略天皇)」「宋書倭国伝」の3点セットが浮かぶよう訓練しておきましょう。