歴代キャスターの交代劇には、表向きの挨拶だけでは語り尽くせない「卒業理由の真相」が存在します。朝の情報番組という特殊な労働環境がアナウンサーの心身に与える負荷は極めて大きいのが現実です。
高島彩アナの担当期間7年7ヶ月は、女性アナウンサーとして驚異的な記録ですが、その裏では過酷な生活が続いていました。深夜1時起き・午前2時半フジテレビ入りという生活を7年以上にわたり継続。当時の自著やインタビューでも語られている通り、慢性的な睡眠不足とホルモンバランスの崩れに直面しながらもプロ意識で乗り切っていました。30代を迎える節目での卒業決断は、自身の健康管理と将来の結婚・家庭形成を見据えた必然の選択でした。
一方、加藤綾子アナの場合は、激務がピークに達した2014年秋、生放送中に体調を崩して途中退席するハプニングが発生しました。レギュラー番組を多数抱え、「フジテレビの絶対的エース」として稼働し続けた結果、極度の疲労が蓄積。この出来事が自身の働き方を見つめ直す契機となり、2016年のめざまし卒業およびフリー転身へとつながりました。
また、永島優子アナの卒業理由については、5年間にわたるメインMCとしての任務を全うした達成感に加え、局側が立ち上げた新情報番組『めざまし8』の初代メインキャスターへの抜擢という前向きなステップアップでした。後輩である井上清華アナへの円滑な世代交代を図るという戦略的な意図も合致した結果です。
男性陣では、番組開始から17年以上毎朝の顔を務めた大塚範一キャスターの突然の離脱が最大の衝撃でした。2011年11月、急性リンパ性白血病の治療のため緊急休養。番組復帰を目指して闘病を続けましたが、体調を最優先に考え勇退となりました。大塚氏の温かい包容力は、後を継いだ三宅正治アナへと確かに引き継がれました。