一方、阿部力の歩んだ道は、上原のそれとは大きく異なります。日本での俳優活動が事実上困難となった彼は、自身のルーツである中国や台湾といったアジア圏に活路を求めました。もともと中国語が堪能であり、国際的なバックグラウンドを持っていたことが、彼にとって最大の武器となったのです。
日本の芸能界という枠組みから飛び出した彼は、現地での映像作品への出演や、日中をつなぐクリエイティブなプロジェクトに参画。かつての「F4」としての知名度も手伝い、アジアのエンタメ業界では一定のリスペクトを持って迎えられました。過去の騒動を知らない、あるいはそれを問題視しない海外のマーケットは、彼にとって息ができる唯一の場所だったのかもしれません。