家畜の遺体が外科手術のような精密さで解体される怪現象が世界的な注目を浴びたのは、1967年9月に米コロラド州で発生した「スニッピー事件」が契機でした。アパルーサ種の馬スニッピーが、首から上の肉を完璧に削ぎ落とされ、骨だけが露出した状態で発見されたのです。現場周辺には犯人の足跡もタイヤ痕も一切なく、ただ強い放射線反応と謎の円形クレーターだけが残されていました。
これを皮切りに、1970年代から1980年代にかけてアメリカ中西部(ニューメキシコ州、コロラド州、アイダホ州など)を中心に、未確認飛行物体の目撃と時を同じくして数千頭規模の「アメリカ家畜異変」が相次いで報告されることになります。被害に遭った個体には、驚くほど共通した異常な特徴が見られました。
- 眼球、耳、舌、唇、生殖器、直腸などの軟部組織が円形または楕円形に精密に切除されている
- 体内の血液がほぼ完全に抜き取られているにもかかわらず、地面に血痕が落ちていない
- 傷口の細胞組織が高熱で焼き切られたような熱凝固(レーザー切断のような痕跡)を示している
- 死骸の周囲に肉食獣が寄り付かず、腐敗の進行が異常なほど遅い
これらの異常性が報じられるにつれ、UFOによる牛の連れ去り現象は「キャトルミューティレーション(Cattle Mutilation)」と命名され、人間が宇宙人に拉致されるエイリアン・アブダクション事例と並ぶ二大UFO現象として定着していきました。