はしかの最大の特徴は、その圧倒的な感染力にあります。インフルエンザや新型コロナウイルスを遥かに凌駕する感染力を持ち、1人の感染者から免疫を持たない周囲の人間12人〜18人に感染を広げる基本再生産数(R0)を持ちます。
押さえておくべき麻しんの潜伏期間と感染経路の基本構造は以下の通りです。
- 潜伏期間:ウイルス曝露から発症までおよそ10日〜12日間(発疹出現までは約14日間)。この間は自覚症状がほぼ現れません。
- 感染経路:飛沫感染や接触感染だけでなく、最も警戒すべきは空気感染(飛沫核感染)です。ウイルスが空気中に数時間浮遊し続けるため、感染者と直接会話を交わしていなくても、同じ空間(密閉されたフロア、車両、店舗内など)にいただけで感染が成立します。
「少し離れた席に座っていたから安全」「すれ違っただけだから問題ない」という一般的な風邪の常識は通用しません。過去の行動履歴と照合する際は、空間内に滞在していた時間帯が重複していたかどうかをシビアに判断する必要があります。