劇場版シリーズの中でも、シロが完全に主役として描かれた名作といえば『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 歌うケツだけ爆弾』だ。地球を吹き飛ばすほどの威力を持つ爆弾が、ひょんなことからシロのお尻に装着されてしまうという壮絶なストーリーである。
宇宙ロケットでシロごと爆破しようとする組織に対し、しんのすけは「シロは家族だ!」と叫び、世界を敵に回してでも愛犬を守ろうと走り続ける。日頃はエサを忘れられ、散歩をサボられる不憫なシロだが、土壇場で見せる飼い主と愛犬の揺るぎない絆は、多くの観客の涙を誘った。
作品の制作を担当したシンエイ動画の巧みな演出と、テレビ朝日の放送枠を通じて全国に届けられたこの感動劇は、シロという存在が野原家にとっていかにかけがえのない存在であるかを証明してみせた。