手か箸かという選択以上に、寿司の味と美しさを左右するのが醤油のつけ方です。基本原則は「シャリではなく、ネタの先端に少量つける」ことです。
シャリに直接醤油を浸してしまうと、米粒が過剰に醤油を吸い込んで塩分過多になり、職人が計算した酢飯の味のバランスが損なわれます。さらに、醤油の水分でシャリがバラバラに崩れる原因にもなります。
ネタに醤油をつける際は、寿司を横に倒すように傾け、ネタの先を少しだけ醤油皿に浸すのがスマートな所作です。また、崩れやすい軍艦巻き(ウニやイクラなど)の食べ方には、ガリ(甘酢生姜)を活用するプロの技があります。
軍艦を直接傾けると具がこぼれてしまうため、ガリを1枚取り、ハケのように醤油をつけてから軍艦のネタの上に数滴垂らして食べるのが理想的な作法です。この方法を用いれば、見た目も美しく、具を落とさずに楽しめます。