聖地・甲子園という大舞台には、時に魔物が潜むと言われる。独特の緊張感と甲子園球場特有の浜風、そして数万人の大歓声。市立福山ナインは、この特別な空間すらも自分たちの味方につけようと準備を進めている。
甲子園の風向きに応じた守備位置の微調整や、大歓声の中でも声が届くジェスチャーによる意思疎通のトレーニング。さらに、全国の強力打線を抑え込むための配球シミュレーションも連日行われている。相手が全国屈指の名門校であっても、自分たちのスタイルを崩さなければ必ず勝機はある。彼らの視線はすでに、甲子園での初勝利とその先にある快進撃を見据えている。