鳥人間は夢の中のあらゆる空間に潜んでいますが、とりわけ印象深い固有のシチュエーションやギミックが用意されている出現場所がいくつか存在します。
まず挙げられるのが、建造物エリアである「デパート」です。エスカレーターが交差するショッピングモールの奥、屋上へと続くフロアでは複数の鳥人間がうろついています。ここにはデパートの鳥人間イベントとして知られる有名なギミックがあり、特定のスイッチを押したり特定エリアを通過したりすることで、普段はおとなしい個体が突如として発狂し、逃げ場のない空間で恐怖の追走劇が開幕します。
対照的に、シュールかつどこか哀愁を漂わせるのが「荒野」エリアで見られるピクニックシーンです。広大な荒野の一角にレジャーシートを広げ、鳥人間たちが仲睦まじく座って弁当を囲んでいる光景に遭遇できます。近づいても襲ってくることはなく、ただ穏やかな時間が流れているように見えますが、包丁を取り出すことでその平穏は一瞬にして崩壊します。この静と動のギャップも、本作のアーティスティックな魅力の真骨頂です。