昭和から令和へと受け継がれる音楽界の血脈において、藤圭子の直系の子供として公式に知られているのは、平成の日本音楽史を塗り替えた世界的アーティスト・宇多田ヒカルただ一人である。ではなぜ、ネット上や一部のファンの間で「長男」の存在が取り沙汰されることがあるのだろうか。
結論から言えば、藤圭子に実子としての「長男」は存在しない。噂の背景にはいくつかの要因が絡み合っている。一つは、前夫であり音楽プロデューサーの宇多田照實を取り巻く親族関係や、芸能界における複雑な人間関係が異説を生んだという見方だ。また、宇多田ヒカルの海外での活動名や彼女自身の家族、あるいは過去の親族をめぐるゴシップ報道が混同され、検索ワードとして一人歩きした可能性が高い。
最新の関係者取材によれば、彼女の家系図において直系の第一子は1983年に生まれた長女の宇多田ヒカルであり、それ以前にも以降にも藤圭子が男子を出産した事実は記録されていない。ミステリアスな私生活を貫いた天才歌手ゆえの、都市伝説的な尾ひれがついた噂と言えるだろう。