海外旅行先のカフェで「ホットケーキをください」と注文して通じるだろうか。実はアメリカやカナダでも「hotcake」という単語自体は通じる。大手ファストフードチェーンの朝食メニューにもその名が使われているし、「飛ぶように売れる」を意味する慣用句「sell like hotcakes」もある。だが、海外におけるホットケーキはあくまでパンケーキの口語的な同義語に過ぎない。
「ホットケーキ」と「パンケーキ」を別個のスイーツとして明確に分類し、スーパーの棚で隣り合わせに並べている国は世界中を探しても日本くらいのものだ。海外の料理人が日本の喫茶店スタイルの極厚ホットケーキを見て「これは日本のオリジナル・ペストリーだ」と感嘆する理由はここにある。和製英語というより、日本が独自に磨き上げた食のジャンル名と呼ぶのが正しい。