『白線流し』の舞台は、長野県松本市。卒業時に男子の帽子の白線と女子のセーラー服のスカーフを結び合わせて川に流すという、実在する高校の伝統行事をモチーフにした物語だ。定時制に通う大河内渉(長瀬智也)と、全日制の進学校に通う七倉園子(菅野美穂)を中心に、葛藤を抱える7人の若者たちの日常が丁寧に描かれた。
このドラマが画期的だったのは、トレンディドラマの華やかさとは一線を画し、地方都市の閉塞感や、進路に対するリアルな不安、そして身勝手な大人たちへの反発を等身大で表現した点にある。視聴者は、彼らの不器用な生き方にヒリヒリするような共感を覚えたのだ。