二人の絆を語る上で避けて通れないのが、『劇場版 銀魂 新訳紅桜篇』のクライマックスだ。かつての同門であり、過激派テロリストへと変貌した高杉晋助を前に、銀時と桂が背中を合わせて立ち並ぶシークエンス。アニメーションの歴史においても語り継がれるこの共闘シーンは、二人の美学をこれ以上ないほど雄弁に物語っていた。
「桂、お前は変わってくれるなよ」「変わるものか。次に会うときは、敵同士かもしれんがな」。劇中で交わされる言葉は驚くほど短い。しかし、無数の敵を切り伏せながら呼吸を合わせる二人の太刀筋には、十年以上の空白を一瞬で埋める阿吽の呼吸が宿る。理屈ではない。説明も不要。ただ背中を預けるという身体的アクションだけで、二人の過去と現在、そして未来への覚悟を観客に見せつけた。