アスリートに必要なエネルギー量は一般人の比ではない。しかし、ただ量を増やせば良いという単純な話ではないのだ。胃腸に負担をかけず、必要な栄養素を必要なタイミングで細胞へ届ける「質と構成」が問われる。
基本となるのが「お弁当箱の法則」だ。弁当箱の容積をそのままエネルギー量(kcal)と見立てる手法であり、例えば800mlの弁当箱に詰めた料理は、およそ800kcalに相当する。この空間を「主食 3 : 主菜 1 : 副菜 2」の比率で敷き詰めることが、スポーツ栄養学における黄金律とされる。
PFCバランスの最適化
タンパク質(Protein)、脂質(Fat)、炭水化物(Carbohydrate)のPFCバランスは、アスリートの目的に応じて変動する。オフシーズンの筋量アップを目指す時期と、試合直前のコンディショニング期では、選択すべき食材が大きく異なるのだ。
- 主食(炭水化物 60%): ガソリンの役割を果たす。白米、玄米、うどん、餅など。
- 主菜(タンパク質 15-20%): カラダの構成物質。鶏むね肉、豚ヒレ肉、鮭、白身魚、豆腐。
- 副菜(ビタミン・ミネラル 20-25%): 代謝の潤滑油。ブロッコリー、パプリカ、ほうれん草、海藻類。
脂質の過剰摂取は消化器官の血流量を奪い、パフォーマンスの低下を招く。だからこそ、調理油の量を控え、蒸す・ゆでる・焼くといった調理法が優先される。