70歳定年・就労延長に頭を悩ませているのは労働者だけではありません。雇用を維持しなければならない70歳雇用の企業側デメリットも極めて深刻です。
最大の問題は、高齢者再雇用による若手の世代交代の停滞です。限られた人件費予算の中でシニア層の雇用を維持しようとすると、20代〜30代の若手社員のベースアップや新規採用枠が圧迫されます。さらに、管理職ポストの循環が滞ることで、優秀な中堅・若手社員が「この会社にいても昇進できない」と見切りをつけ、他社へ流出する引き金になっています。
また、労働災害リスクの増大や健康管理コストの増加、最新のデジタル技術に対するリスキリングの停滞など、生産性の向上に直結しない負担が企業経営に重くのしかかっています。