なぜ高い理想を掲げて集まったはずの若者たちが、恐ろしい暴走へと足を踏み入れたのか。事件発覚後、山岳アジトで繰り広げられていた「印旛沼事件」や「山岳アジト事件」の全貌が明らかになると、日本中に戦慄が走った。「総括」と称する自己批判の強制の末、仲間12人を凄惨なリンチによって殺害していた事実である。
密室化した集団の中で生まれる相互監視と、「革命」という大義名分の下で行われる非人道的な暴力。自己浄化能力を失った組織が辿る自己破壊のプロセスは、現在でもカルト集団の心理構造や、マインドコントロールの危険性を検証する際の歴史的ケーススタディとして重い問いを投げかけている。