結婚相談所大手や国の人口動態調査が公表しているデータを見ると、3高の各項目が順位を大きく下げている実態が浮き彫りになります。
国立社会保障・人口問題研究所が実施した「出生動向基本調査」などの長期データを参照すると、未婚女性が相手に求める条件として「人柄・性格(95%以上)」「家事・育児への適性(約85〜90%)」「仕事への理解(約80%)」が上位を独占しています。かつてトップ君臨していた「学歴」や「身長」は20位前後に沈み、「高収入」も単体では優先順位を落としています。
表面上の「3平志向」と水面下に潜む「隠れ3高」の罠
ただし、婚活市場の現場を精査すると、「3高は完全に消滅した」と結論づけるのは早計です。大手結婚相談所やマッチングアプリ運営者の報告によると、言葉としての3高は死語になったものの、「3平というオブラートに包まれた隠れ高望み」が現場で頻発しています。
例えば、女性側が「普通の男性でいいんです」と口にする場合の「普通」の内訳を分解すると、以下のような条件が無意識に設定されているケースが少なくありません。
- 普通の学歴:日東駒専・MARCH以上の大卒(日本全体の同世代大卒比率は約55%)
- 普通の年収:30代前半で年収500万円以上(国税庁の民間給与実態統計調査によると30代前半男性の平均年収は約420万〜430万円)
- 普通の容姿・身長:清潔感があり、星野源のような塩顔で身長170cm以上、薄毛や肥満がないこと
これら「普通の条件」を掛け合わせると、該当する男性は全世代の中で上位10%〜15%未満のレア層になってしまいます。本人は妥協しているつもりでも、確率論的にはバブル期の3高に近いハードルを無意識に課してしまい、婚活が長期化する構造的な罠が存在しています。