古い歴史を誇る伝統技術だが、決して過去の遺物にとどまっているわけではない。現在、若手職人たちはYouTubeやInstagramなどのSNSを駆使し、サワードウの起こし方や美しいクープ(切れ込み)の入れ方をリアルタイムで世界に発信している。
さらに、Netflixのドキュメンタリー番組などで伝統的な製パンの舞台裏が特集されると、国境を越えたクラフトパンブームに一層の火がついた。グローバルな食品産業が大量生産・効率化を追求する一方で、手間暇をかける本物の価値がデジタル時代の若者たちを惹きつけて離さない。製パン業界はいま、伝統とデジタルが融合する刺激的な変革期を生きている。