警察は当初、育児ノイローゼとカルト信仰の末に美幸が娘を殺害したと疑った。実際、美幸の精神状態は限界に達しており、教団の教えを盲信するあまり「娘を浄化した」という歪んだ論理で犯行に及んだ可能性は否定できない。物語の端々で描かれる彼女の狂気的な表情は、読者に「美幸が犯人ではないか」という強い疑念を抱かせるに十分だった。
しかし、本当に彼女が愛娘の首を絞めたのだろうか。母親としての愛情が完全に消え去っていたとは信じがたい描写も多い。美幸自身もまた、カルトという巨大な悪に利用された被害者の一人なのではないかという見方も根強く残っている。