冷徹なビジネスの視点から見れば、真壁氏が安藤美姫を起用し続けるのには明確なメリットがある。安藤は世界女王の肩書きを持ち、技術的にも表現力的にも、ショーのクオリティを保証できる稀有なスケーターだ。さらに、彼女はメディア露出も多く、世間の注目を集める能力(話題性)に長けている。
プロデューサーである真壁氏にとって、チケットを完売させ、スポンサーを満足させるためには、計算できるスターが必要だ。安藤美姫という存在は、リスクを冒してでも起用する価値のある「確実なコンテンツ」なのである。二人の関係は、プライベートな感情論ではなく、徹底したギブ・アンド・テイクのビジネス関係であると見るのが最も自然だろう。