「ひとりになりたい」と口にするとき、多くの日本人が直面するのが身内や周囲への罪悪感だ。特に子育て中の親やパートナーと同居している社会人は、「家族を放置しているのではないか」「自分勝手ではないか」という葛藤に苛まれやすい。
しかし、心理学の現場では真逆の視点が提示されている。自分自身のコップが空の状態で他人に優しく接することはできない。孤独の時間は、他者へ差し出す優しさを再充填するためのバッテリーチャージなのだ。最近では夫婦間で「毎週土曜の午後は互いに干渉しない一人時間」を義務付ける家庭や、職場でも「フォーカス・タイム(連絡不能時間)」を公式導入する企業が急速に増えている。