福山市を中心とする備後地域といえば、世界的なシェアを誇るデニム産業や最先端の精密機械工業が集積する「モノづくりの街」だ。この地域固有の強みを教育プログラムにダイレクトに組み込んでいる点も見逃せない。最新の3Dプリンタやデータ解析ツールを日常的に使いこなすSTEAM教育の現場では、地元企業が直面する実際のビジネス課題がそのまま教材となる。
「教科書の中の理論が、目の前で社会に役立つ形に変わっていく瞬間が一番面白い」。そう語る3年生の表情は真剣そのものだ。単なる座学にとどまらず、現場のエンジニアや職人と直接セッションを重ねる体験は、大人が想像する以上に生徒たちの視座を高く引き上げている。