「入学前にひらがなを完璧にしておかないと授業についていけないのでは」という不安は、新一期生の親に共通するテーマだ。実際、現役の小学校教諭らはどのように捉えているのだろうか。
都内の公立小学校で1年生を担当するベテラン教員はこう語る。「自分の名前が読めて、自分の持ち物が識別できれば、入学時点では十分です。ひらがなの書き順や正しい発音は、学校の授業でゼロから丁寧に教えます。むしろ、完璧に覚えてきた子が授業中に退屈してしまい、集中力を欠いてしまうケースもあります」
学校側が求めているのは、文字の知識そのものよりも「人の話を聞く姿勢」や「絵本を読んでもらうことを楽しめる感性」だという。知識の詰め込みよりも、言葉に対するポジティブな感情を育むことが、結果的に入学後の学習意欲を高める鍵となる。