鮮やかな黄色やオレンジ色で花壇を彩るマリーゴールド。明るく健康的なイメージが強いこの花だが、西洋では「絶望」「嫉妬」「悲哀」という極めてネガティブなシンボルとして扱われてきた。聖母マリアの黄金の祝日に由来する厳かな側面を持つ一方で、黄色という色が中世ヨーロッパにおいて「裏切り」や「異端」を意味した歴史が影を落としている。
同様の罠はバラにも存在する。赤やピンクのバラが熱烈な愛を象徴する一方で、黄色のバラが持つ花言葉は「愛情の薄れ」「嫉妬」「友情の終わり」だ。愛を誓う場で不用意に黄色のバラを贈ってしまうと、相手に別れの通告と受け取られかねない。色の違いひとつで祝意が冷酷な拒絶へと暗転する二面性こそ、花言葉の恐ろしさの真髄と言える。