1969年の放送開始以来、セサミストリートが徹底して描き続けてきたのは「ちがいを認め合うこと」の尊さだ。赤い毛並みと天真爛漫な性格で世界中のアイドルとなったエルモ、クッキーへの異常な愛ゆえに時に失敗しながらも愛されるクッキーモンスター、そして哲学的で心優しいビッグバード。彼ら一人ひとりに与えられた強烈な個性は、決して完璧ではない。
短気だったり、食いしん坊だったり、あるいは繊細すぎたり。だが、セサミストリートの街並みの中で、彼らの欠点は一度として否定されない。むしろ「それが君らしさだ」と肯定され、周囲の仲間たちと調和していく。この包摂的な世界観こそが、半世紀にわたり世代を超えて人々を惹きつけ続ける原動力なのだ。