福島県いわき市がイチゴの王国として全国的な評価を高めている最大の理由は、その特異な気象条件にある。太平洋に面したいわき市は、東北でありながら冬の雪が非常に少なく、年間を通じて温暖。そして何より、冬から春にかけての「日射量」が圧倒的だ。
イチゴは太陽の光を浴びることで光合成を行い、果実にじっくりと糖分を蓄える。いわきのハウス内は、真冬でも太陽の熱でポカポカとした温かさに包まれる。極寒の地域のように過度な暖房に頼りすぎず、自然の太陽光をたっぷりと浴びて育つため、果肉が締まり、糖度と酸味のバランスが抜群に整うのだ。市場に出回る前に完熟ギリギリまで枝の上で育った果実は、まさに宝石のような輝きと芳醇な香りを放つ。