拝殿に足を踏み入れると、一際目を引く大きな「なでおかめ」の面が座している。このお顔には不思議な言い伝えがあり、撫でる部位によってそれぞれ異なるご利益が授けられるという。
たとえば、おでこを撫でれば賢くなり、目を撫でれば先見の明が冴え渡る。鼻を撫でれば金運が上がり、頬を撫でれば健康と美しさが手に入る。そしてアゴを撫でれば事態が丸く収まるそうだ。参拝者はそれぞれの願いを込めながら、静かに、かつ丁寧に木製の顔を撫でていく。長年多くの人々に撫でられて光沢を増したその表情は、どこか温かく、訪れる者を優しく包み込んでくれる。