島での生活において、彼の日々の大半は創作活動と自然との対話に費やされているという。かつて個展で見せた圧倒的な造形美と独自の色彩感覚は、年齢と人生経験を深めたことで、さらに重厚な味わいを醸し出している。粘土を削り、色を混ぜ、無心でキャンバスに向かい続ける時間。そこには誰かの評価を気にする視線も、何かに追われるストレスも存在しない。
「描いているときは完全に無になれる」。かつてそう語っていた通り、彼にとってアートは仕事や趣味といった枠組みを超えた、呼吸と同じ生命活動なのだろう。2026年の今、彼のアート作品の新作を心待ちにするコレクターや関係者は少なくない。しかし、当の本人は商業的な成功や名声には興味を示さず、ひたすらに己の内に湧き出る衝動と向き合い続けている。