かつての新幹線は「可能な限りギリギリまで動かす」ことが美徳とされる側面があった。しかし、豪雨による架線の断線や土砂崩れ、さらには強風による列車の孤立事故を経験したJR各社は、リスク管理の舵を大きく切った。現在では、気象庁のアンサンブル予測や独自のAI気象解析システムを導入し、最大48時間前から計画運休の可能性を段階的に公表する体制が整えられている。
特に風速25メートル以上の強風域が予想される区間や、時間雨量60ミリを超える激しい雨が懸念される山岳ルートでは、早期の運転見合わせが躊躇なく判断される。運休が早まることで不満の声が上がることがあるのも確かだが、安全第一の観点から見れば、沿線での「立ち往生」を未然に防ぐ最善の策であることに疑いの余地はない。