都市部の喧騒を離れ、温かな湯に身を沈める。デジタルデバイスに囲まれた現代人にとって、銭湯は最大のデジタルデトックス空間となっている。特に薪焚きの湯は、電気やガスでは出せない独特の「柔らかさ」があると評判だ。体の芯までじんわりと温まる感覚に、仕事帰りの若者たちが虜になっている。
「とにかくお湯のあたりが優しい。スマホを置いて、静かに湯気を見つめているだけで脳がリセットされる気がします」。毎週のように通う20代のIT企業勤務の男性はそう語る。便利すぎる時代だからこそ、手間暇かけて沸かされた湯の価値が、若い世代に再発見されているのだ。