若手たちの成長劇をドッシリと受け止めた指導医陣と患者役の重厚さも、ドラマのクオリティを押し上げた決定的な要因だ。諏訪野の指導医であり、厳しいながらも深い洞察力を持つ外科医・冴木真也を演じた椎名桔平の存在感は圧巻であった。一見クールでありながら、内に秘めた情熱と息子・裕也との複雑な親子関係を絶妙な塩梅で演じ分けた。
また、精神科指導医の立石聡美を演じた松雪泰子は、知性と包容力を兼ね備えた佇まいで物語に洗練された空気をもたらした。さらに物語後半のキーパーソンとなる謎の患者・広瀬秀浩役の原田泰造は、笑顔の裏に隠された孤独と宿命を熱演。彼らベテラン勢の重厚な演技が作品に奥行きを与え、単なる青春群像劇にとどまらない骨太な人間ドラマへと仕造り上げた。